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(一)日の神

天野信景の云、春秋内事云、日者陽徳之母也、天朝以日神配女神、固有故、亦云、淮南子云、月天之使也、按神代紀一書説、日神以月読尊遣下土、蓋取之、といへり、この説学者の疑ひをし。

○夜はともよるとも訓すれば、日をひともひるとも訓し。神代紀に大日霊尊ありと契沖師へり。かくて蛭子も日児なるべしといふ。徂翁の説よくへり。

因にいふ。今の婦女子、人に対して寝るをおよる、起るをおひんなるといふ。おは敬の詞にて、よるは夜なり。ひんなるは日になるに、昼夜の義なれ転じて起臥の事にへり。{燕石雑志巻之一}

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