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諏訪湖の氷を堀川百首に、

諏訪の湖の氷の上の通路は神の渡り解くるなりけり

其湖上諏訪の社前にあり。毎歳小寒の後堅氷閉塞有神獣、はじめて氷面をはしる。人その跡を見て往来するに陸地を行くがごとし。立春の後亦神獣之を渡る。是において人氷の解くる事をしり、その後はわたる事なし。神獣は狐にて狐はよく氷をしるものなりと。述正記、河水合須狐聴而行。又聞く諏訪湖の氷小寒の後、漁者於氷面立舎屋、穿通其氷釣鯉、窺穴中甚深、氷厚凡六尺余云。{鋸屑譚}

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