猫系官能SF超大作(?)
ゾナーとプラナー
その頃プラナーは、お母さんを探して、
お寺の隣、
昔、殿様が住んでいた、お城まで来ていました。
「ゾナーは、どこにいるのかにゃぁ」
「きっと、会えるよ」
慰めてくれるのは、友達になった蛙です。
「そうかにゃぁ」
「きっと会えるよ」
蛙は力強く頷きましたが、
もちろん、何の根拠もありませんでした。
「元気を出しな。そうだ、美味しいものを上げよう」
それは、蠅でした。
「美味しいものをたくさん食べたら、眠くなる。眠ったら、幸せになる」
プラナーは、蠅を美味しいとは思いませんでしたが、
眠ったら幸せに、少なくとも不幸を忘れることは出来ると思いました。
「あっちに、綺麗な貝殻があったよ。お姫様のベッドみたいな」
蛙が教えてくれました。
プラナーは、お姫様気分に浸って、幸せになることにしました。
表 紙|犬の曠野
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